ある卵巣がん患者配偶者の記録

2015年1月から9月までの戦いの日々

花火大会の特等席

膨満感のため、朝食は何もとれず。

看護師のほうからH先生には9amに連絡を入れてくれたらしい。

セカンドラインとして考えられるドキソルビシン療法の効果や副作用を調べたり、ヴォトリエントに関するエビデンスを集めたり。やはり増殖速度が速い場合には化学療法のほうが効果はありそうだが、免疫療法へ移行することを考えるとヴォトリエントもあとで使えるオプションとして残しておきたい。

医薬品を個人輸入するためiRxMedicineでアカウントを作ったりなど、並行してできることはどんどん進めておく。現時点でOpdivoの価格はドイツ製の40mg/4mlバイアルで216,000円。お知らせには「国内承認済みの為、医師による治療を目的とした輸入の場合は承認適応外使用でのみ輸入が可能です。 為替により値上げ(2015/6)。欧州品の取扱を開始しました(2015/7)。需要過多により長納期になります(2015/7)」とある。

オプジーボ(Opdivo)の個人輸入代行 - ニボルマブ(nivolumab) | iRxMedicine

H先生が戻ってきて、エコーで診察。この膨満感は、腹水とガスも少しあるが、やはり腫瘍の量がほとんどだという。H先生は国立がん研究センターのY先生と同意見で、VACを継続するか、セカンドラインのドキソルビシンあるいはイホスファミドの単剤に切り替えるかの2択だという。

結局、さんざん考えぬいたあげく、もう一度だけVACをやってみたいと切り出してみると、妻もそう思う、という。耐性がついて効かなくなってしまったのかはわからないが、単剤よりも三剤のほうが腫瘍の増殖をおさえる力は強く、ニボルマブを投与するまでの時間をかせげるのではないかと考えた。

H先生はどちらかというとセカンドラインへの切り替えを薦めたが、妻が自分の言葉でもう一度だけVACをやってみたいと言ったことで、決定。来週の月曜日から5コース目を開始することに。

また、尿量が減っているので補液を開始。

2pm過ぎ、弟夫婦が父に連れられて見舞いにきてくれる。ほんの数分だったけど、妻に会ってもらえてよかった。

病院からの付き添いの同意書にサイン。もうずっと住み着いてるのでいまさらだけど、二週間おきぐらいに必要になるようだ。

明日は昼に採血と、胸のレントゲンをとることに。

理学療法士T先生の代わりにきた男の人に、ビニール袋に手を入れて背中に入れて除圧する方法を教えてもらう。たしかに、摩擦なくすっと手が入るので動かしやすい。

6pm、母と湯楽温泉へ。

母は弟夫婦と8pmに行きつけの和食レストランでの待ち合わせまで少し時間があるので、一緒に病室へもどって三越RF1で買ってきた弁当を食べる。

エストラーナテープ貼り替え。パーミロールで保護。

8pm、花火大会。

この病院は、花火大会が行われる埠頭のすぐそばで、冷房のきいた病室の窓から鑑賞することができる特等席だ。

なんとか頑張ってベッドからソファに移動してもらい、たっぷり50分、病室の電灯を消してソファに一緒に座って鑑賞した。

妻の満足そうな笑顔を見ることができたのが何より嬉しい。

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10pm前、就寝。

2am過ぎ、トイレのため目が覚めたようだ。利尿剤が効いたのかもしれない。ただ、尿量は正確に計測できてないが100mL程度らしい。ほとんどは汗で出てしまっているようだ。

7am頃まで眠る。