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ある卵巣がん患者配偶者の記録

2015年1月から9月までの戦いの日々

術後3日目

早朝3amぐらいにようやく待望のガスが出る。

これで腸閉塞がないということの確証が得られたので、ようやく食事が開始できる。

が、さすがアメリカ。朝食として出てきたのが、これ。

粉末のインスタント・ビーフ風味ブイヨン、ポプシクル(アイスキャンディー)、アップルジュース、グレープジュース、チェリーのゼリー、紅茶とレモン汁。日本でも重湯とかを出すけど、ここまで加工食品のオンパレードだと、ちょっと壮観。

そして、昼食はいきなりこれ。

肉をパンで挟んだだけのパサパサのハンバーガーに、ただ添えただけの人参のつけあわせ、そして大量のケチャップ。

アメリカで入院すると病院食でハンバーガーが出てくるとは聞いていたけど、本当だった。

実は、こんな感じのメニューが常備されていて、食べたいものを何でも自分でリクエストすることになっている。

なので、夕食にはオムレツとオートミール、フルーツの盛り合わせを頼んでみた。すると、こんなのが出てきた。

フルーツもパックだし、オートミールも明らかにインスタントでまずいし、オムレツもカフェテリアで食べたのと比べて明らかにまずい。

ここに至って、病院食を食べるのは諦めて、食材は自分たちで調達しようと決めたのだった。

母は、退院したらさつま芋を蒸してくれると言っていたが、術後に繊維質のものは腸閉塞のリスクがあるからやめておこうという話をする。うちではいつも玄米と雑穀米を食べていたが、コメもしばらく白米でいくことに。

朝の点滴交換の手技をなんとなく動画で撮影。

Medical Procedure

並行して、日本に帰国する準備を進めていく。

  • 帰国後、ラスベガスの家を貸し出すため、不動産業者と調整する
  • 衣類など日本での生活に必要になるものを船便で送るため、引越し業者を手配する
  • それ以外の自分たちの荷物(自動車を含む)を一時的にあずけるための倉庫を手配する
  • 長期の不在でグリーンカード(アメリカ永住権)を剥奪されないため、必要な手続きについて移民弁護士と相談する
  • 関西空港に連絡し、フライト日時は未定だが犬を連れて帰るための検疫の手続きを進めておきたい意向を伝えておく

ひとつひとつが大変なプロセスだが、ひとつでもミスすると帰国計画が実行できなくなるので、慎重かつ超特急で進めていく。

不幸中の幸いだったのは、近日中にニューヨークへ引っ越す予定であったため不動産業者とはすでに話が進んでいたのと、犬の検疫についても急病などの特別な事情があれば配慮してもらえるということを1月のときに学び、今回も入院前に妻が関西空港に事前に連絡しておいてくれていたので話がスムーズだったことだった。

犬を連れての帰国には大変厳しいルールがあり、複雑な手続きのうちひとつでもミスがあると空港で半年間(!)勾留されるという恐ろしいペナルティがあるので、絶対にミスできない。

妻は、朝から左肩と足の付根の痛みを訴えていた。痛みをかばっての筋肉痛の可能性もあるとは思うが、これまでも希望的観測はことごとく破られてきているので、油断せずに気をつけておく。なんとか日本に帰るまで持ちこたえられるか。

しかしそんな痛みにもくじけず、何度も点滴棒を押しながら病棟内を歩いて回り、ストレッチなども欠かさない。こういうときの妻の意志の強さは、本当に尊敬する。

肺活量もだいぶ良くなってきていて、1000mlぐらいまで到達。

かなり術後の回復が順調なので、明日には退院しましょうと伝えられる。

夜中には、iPadをいじって「明日には退院予定です」と友達にメールを書いている。