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ある卵巣がん患者配偶者の記録

2015年1月から9月までの戦いの日々

引っ越し準備開始、車のオイル交換、ドネーション

1am頃から便意をおもよしたらしく、ようやく排便。下痢で、ようやく出きった感じがするらしい。

ただ、下剤が劇的に効いたらしく、その後も1時間おきぐらいにトイレに。

さらに、EtCO2 (End-tidal CO2) のアラームで何度もナースがやってくるので、全然眠れない。

5am、ポート交換。

8am前にスターバックスでパンとコーヒーを購入。

9am、病棟を歩きに出る。Fentanylパッチのせいか寝不足のせいか、意識が朦朧としている。途中、痛みが出たらしくPCAのスイッチを押す。残量14.6mLに。

11am頃、自宅に向けて出発。Home Depotで引っ越し用のダンボール箱S x 10, M x 4, L x 3をその他パッキング資材と一緒に買って帰る。

シャワーを浴びているとき、recessed light(天井埋め込み電球)の一つが切れていることに気がつく。他にもライトはあるのでさほど暗くもなく、別に交換しなくてもいいのだが、引っ越した後はこの家を人に貸すことになるので、そういうわけにもいかない。

着替えて、母を連れてSprouts、Target、Greenlandとハシゴして買い出し。Targetでは電球を買う。

その後、行きつけのメカニックTさんのところへ行き、車のオイル交換してもらう。

このTさんは日本人なのだが、ちょっとした逸話がある。去年の10月、妻の父の三回忌で大阪の妻の実家に行っていたとき、毎朝通っていたスーパー銭湯の露天風呂に入ってボーッとテレビをみていると、「ラスベガスで活躍している日本人の自動車整備工」の話がでてきて、見たことのある顔が出てきたのだ。「おおっ」と思わず声が出てしまい、まわりのおじさんたちに「この人知っとるで!この人はなぁ。。。」と、嬉しくなって話しかけまくってしまった。銭湯を出たあと、妻と義母に「テレビ見た?」ときいたが、二人は見ていなかったので、どういう番組だったのかを話して聞かせたのだった。

調べてみると、よみうりテレビの「グッと!地球便」という番組で、収録されたのは一年前、見たのは再放送だったらしい。

グッと!地球便 【ラスベガス 自動車の整備工場を経営しアメリカンドリームをつかもうと奮闘する息子へ】の番組概要ページ - gooテレビ番組(関西版)

ラスベガスに戻ってすぐ、妻と一緒に本人に会いに行くと、つい最近、交通事故にあって入院していたが何とか回復し、仕事に復帰したという話だった。Tさんは京都生まれで、私が京都大学にいた頃には地元の高校に通っていて、よくキャンパスにもぐりこんで遊んでいたというから、妻や私とすれ違っていたかもしれないねぇ、という昔話で盛り上がったこともあった。

アメリカにきたばかりの頃はなるべく早く現地に溶け込みたくて、日常生活で日本人に頼ることを避けるようにしていたので、日本人のメカニックにお世話になったのは初めてだった。しかし、アメリカ生活に慣れてくるとそういう気負いのようなものがなくなり、とくにカリフォルニアのような大きい日本人コミュニティがないラスベガスに引っ越してきてからは、むしろ日本人コミュニティを支えたいという気持ちが強くなり、現地の日本人が頑張ってるビジネスに貢献したいと思うようになってきたのだった。

そんな縁のあるTさんなのだが、あえて妻の病気のことは知らせなかった。もしかしたら、これがTさんと最後のお別れになってしまうかもしれないと思ったが、それを口に出してしまうことでそれが現実になってしまうような気がして、それが怖かったのだ。

自宅に戻って主寝室のシャワーブースの電球を交換。郵便物や書類を大量に処理するなかで、医療保険会社から入院費用を途中から認めないと通知がきていて愕然とする。入院費用は一日あたり100万円単位のコストがかかるので、保険なしで払うというのはありえない。クレームをつければ何とかなるだろうとは思いつつ、こういうところで余計なエネルギーを使わされるアメリカの医療システムは本当に大嫌いだ。

その後、引っ越し準備のため衣類の仕分け開始。自分の衣類は半分以上、大きいゴミ袋5個分にまとめてドネーション(寄付)することに。

アメリカでは、寄付した衣類などの価値に応じて確定申告のときに税金から控除することができ、寄付する側にも実質的なメリットがあるようになっている。そのため、寄付にもっていく前にTシャツ何枚、ドレスシャツ何枚、というように仕分けし、Googleスプレッドシートに目録をつくっていく。

今回の引っ越しは、段ボール箱10数個の単身者向けパックなので、荷物はかなり大胆に減らさなければいけない。

7:30pm、ギリギリ間に合うので車いっぱいに詰め込み、Goodwillのドネーションセンターへ持っていく。

妻のほうは、Fentanylパッチが効きすぎてか、ほとんど眠っていた様子。私の不在中、2pmに内科医ドクターPがきてステロイド注射、7pmにもステロイド注射したらしい。

8pm、ドネーションを終えた足で病院に到着。

9:30pm過ぎ、歩きたいというので病棟内を3周。

10:30pm過ぎ、就寝。

ちなみに、私自身はこういう感じのリクライニングできる椅子に寝袋と枕を敷いて寝ている。ビデオチャットを常設しているノートパソコンの配置もこういう感じで、ベッドからちょっと離れているがちゃんと見えるし声も聞こえる。