ある卵巣がん患者配偶者の記録

2015年1月から9月までの戦いの日々

岡山大学で病理の再検証の結果、診断が癌肉腫へ

夜中、30分から1時間おきにトイレに行く。しかし、点滴はもう1本なのでそれほど尿量があるわけではない。

6amに採血。

昨日に引き続き、血圧は96/48ぐらいと低い。

脱毛も進行し、後頭部の地肌がはっきり見えるようになった。いよいよ外出時には帽子をかぶることになりそうだ。

10:30amに作業療法士のMさんが訪問。昨日からきてくれているらしい。

その直後にH先生がきて採血の結果と昨日のCTについて説明。首の腫瘍は小さくなっているが腹部の腫瘍は現状維持であること、あれだけ急速に大きくなった腫瘍が1コース目で現状維持できてるということは、効果としては十分とのこと。肝臓の転移巣も分子標的薬を使ったかのようなLowな造影効果がみられ=血流が止まっており?治療の効果が出ていることは間違いないらしい。

その後、H先生と二人で相談室へ。初回手術における病理の再検証が行われて、岡山大学にもセカンドオピニオンを出した結果、最終診断が未熟奇形腫から癌肉腫へと変更になったと説明。脂肪肉腫や明細胞腺癌などの成分もあったようだ。また、この時点では明確な横紋筋への分化は見られず、骨格筋への分化能をもつ、一段階手前の細胞が観測されたようだ。

好中球は5000以上と良好だが、血小板が60万と高すぎる数値になっている。血小板は転移先の臓器への細胞接着を促進したり、血流内で腫瘍細胞の周囲を固めて免疫細胞の攻撃や血流による物理的ストレスから保護することで、がんの転移を促進したりするらしく、注意が必要とのこと。

昼食は車椅子を出して売店へ行き、天津飯とチキンマサラピラフを買ってきて談話室で一緒に食べる。

午後、熱が38度に達したので、今日からCOX2阻害剤のセレコックスと胃腸薬のムコスタを飲むことに。

3pmに母が迎えに来て、シャワーを浴びに帰宅。

6pm頃に病室に戻ってきて、父と母の合作となる弁当を食べる。しじみの味噌汁もたっぷり。食後にはうしおじさんのシュークリームも。

7pmから私の仕事のSkypeミーティングのためフォンブースへ。長く居座っていると、8:30pm頃、ナースから公衆電話を使いたい人がいると注意され、あわてて出る。

10:30pm頃まで、妻と話し合う。父親が、ぼくが3歳の頃に踏切の前で声をあげたことがきっかけで列車事故にあわなくてすんだエピソードを思い出し、あのことがあるからお前がいればIちゃんも大丈夫と根拠のない自信があるんだ、という話をしてくれたことなどを話した。