ある卵巣がん患者配偶者の記録

2015年1月から9月までの戦いの日々

4日目も止まらない嘔吐

繰り返す嘔吐で眠れない夜を過ごしたあと、6am頃、O先生が採血の結果を持ってきてくれる。

結果、とくに大きな栄養失調には陥っていないとのこと。

少し下痢をして、おむつを履き替える。

7am、めずらしく朝早くに起きている父から電話がかかってきて、迎えに来てくれることに。

7:30am、自宅へ移動中、愛犬の体調が悪いときかされる。早朝から5-6回吐いて、最後のほうは透明な胃液に血が混じっていたらしい。

家に戻って愛犬をみると、いつもの黒い鞄の中に入っていたが、私に気がつくと出てきた。たしかに少し元気がないが、まったく病気で動けないというほどでもない。ただ、何度も前足を伸ばして「伸び」のポーズをとるのが気になり、調べてみるとこれはお腹の痛みがあるというサインらしい。上腹部の内蔵、とくに膵臓などに問題がある可能性があるという。

近所の動物病院の光昇堂がオープンする9amまでに朝食を食べ、風呂に入っておく。9amになって電話予約してみると、救急なら早く処置できるが一般診察なら1時間待ちだという。

父の運転で9:30amに行ってみると、すでに25名の2時間待ちになっている。モバイルルータWiMaxの電波の入りも悪い。とても待てないので、父にはいったん帰宅してもらう。

11:30am、ようやく名前が呼ばれ、院長の佐々木さんにみてもらう。ひととおり説明して、過去に肝臓の数値に問題があったことなどを説明するが、一目見てそれほど重篤な状況ではないから経過観察でもよいと思うが、患者さんの希望もあるだろうから検査などしますかという。では一般的な血液検査をひととおりお願いします、ということにする。

さらに30分待ち、血液検査の結果を聞くと、やはりGPT (ALT) の値が17-78が正常値のところ151と高く、肝障害が疑われる。また、炎症反応を示すCRP値も正常値0-1のところ1.9と高く、またCRPを合成するのは肝臓なので、肝臓以外に炎症がある可能性が高いという。

リパーゼで膵臓の値が調べられていなかったが、ここが陽性だった場合にとる対策というと胃腸の問題に対する対策と基本的には同じと言われたので、数日様子をみて改善しないようならそのときに採血しましょうということに。

さらに30分待って会計、7250円。すでに12:30pmを回っている。

近所のうどん屋、滝根できつねうどんを食べて帰り、母から手渡された弁当と銭湯用の着替えと、昨日持ってきてもらったのよりも厚めのタオルケットをもって病院へ。

2pmに病院に到着。ハーゲンダッツのアイスクリームを買っていく。

すると、12pm頃に一度吐いたという。Sunkistのオレンジゼリーを食べられたというので、てっきり回復傾向なのかと思ったが。。。ゼリーを食べたのは吐いたあとの1pm頃だったという。

その後、私が疲れて少し眠っている間、4:30pm頃にまた吐いたようだ。

5pm、気分転換のため車椅子を出して9階へ。食べたタイミングと吐いたタイミングを考えると、それらの因果関係はあまりないと考えて、食べられるときに食べたほうがよいと話し、一応、売店で三つ葉と卵のスープ、Sunkistのゼリー、りんご蒸しパンを買っておく。

妻は疲れきった様子で、もう今回で化学療法を終わりにしたらダメ?ときいてくる。たしかに、この調子で14-16コースもやるとは考えるだけでも気が遠くなるので、答えに窮する。

6pm、さらに3度目の嘔吐。ずいぶん前からのことではあるが、筋肉の衰弱が進んでいるためか、疲れきって眠るときに、もうほとんど目が閉じないので、寝ているのか起きているのかわかりにくい。

気を紛らわせるためテレビをつけたりしたが、エマの続きを見たいというのでU-Nextを。

9pm、デキサート6.6mgを滴下しはじめた直後に4度目の嘔吐。

9:30pm、デキサート滴下の途中でもまた5度目の嘔吐。もう透明の液体しか出ない。

制吐剤の投与中に2度も吐いていたら、なんのための医療行為かという気がしてくる。昨日は7回、今日も5回吐いた。付き添う側も、いてもたってもいられず苦しい思いをするが、嘔吐だけは予防に失敗したらあとから打つ手は限られる。アプレピタントを強くお願いできなかったことを後悔するが、人生のこの段階で後悔ほどクソ役に立たないものもない。

その後、セルシン10mg滴下。妻の手を握っていると、ありがとう、ありがとう、ありがとう、と何度も繰り返す。

10pm、ようやく眠りにつく。