ある卵巣がん患者配偶者の記録

2015年1月から9月までの戦いの日々

二度目の外来

今度こそ病理検査の結果が出ているだろう、とドキドキしながらの外来。

しかし、まさかの、またしても空振り。。。

「すいませーん、まだ結果出てないです。今のところ悪い成分は出てきてないのですが、もし小さなものでも見逃しがあると大変なので、切片を追加して病理の先生にじっくり見ていってもらっています」

この時点までに出てきた組織型は、2つ。

  • 未熟奇形腫グレード1(境界悪性)
  • 類内膜腺癌グレード1

つまり、胚細胞腫瘍と上皮性卵巣癌の合併という、極めて稀なケースだった。今のところ、いずれも悪性度は低い。

しかし、未熟奇形腫でここまでAFPが高値になることはあまりないらしく、悪性度の高い卵黄嚢腫瘍や肉腫のような悪性度の高い成分の見逃しがないように、免疫染色を追加してより詳細にみていってくれているとのこと。

卵巣ガンは増加傾向にあるといわれてはいるが、それでも例数は多くないうえに、上皮細胞と間質細胞、卵細胞の周囲をとりまく間質細胞、卵細胞自身、卵細胞を結合する細胞などの多様な細胞腫があり、これらから生まれる20種類以上もの腫瘍分類があるために、熟練の婦人科医でもこの全てが頭に入っていることはまずないという。

だからこそ、研究者としての側面もある病理医には卵巣ガンというのはやりがいがある対象で、とくに複数組織型の合併というのは詳しく見ていく価値があると思われたのかもしれないと想像した。いずれにせよ、ありがたい話ではある。

今度こそ空振りにならないようにということで、次回は余裕をもって一週間後となった。