退院後最初の外来
卵巣ガンは、病理検査の結果がすべてといっても過言ではない。
それ次第で、今後の治療方針が大きく変わってくる。
2月に入ったので、月に一度の保険適用で腫瘍マーカー検査ができる日となり、採血あり。
ドキドキしながら診察室に入るなりH医師は話し始めた。
「半減期が長いのでまだ正常値ではありませんが、マーカーの数値はどれも順調に下がってきてますね。ただ、残念ながらまだ病理の結果が出ていません」
腫瘍マーカーの値が下がってきているときいて、ほっとした。手術のあとで大きく数値が下がっているということは、少なくとも数値が上がっていたのは擬陽性ではなく、病巣部がもたらしていた可能性が高い。つまり、手術がきっちり奏功しているし、今後も腫瘍マーカーを追跡していけば再発なども予測がしやすくなる、ということを示唆している。
その後、術後はじめての内診。
「きれいになってますね。腹水もないし、何も問題ありません」
それから触診。診察台に横になって、傷口をみてもらう。これも問題なし。
しかし、病理検査の結果が出なかったということで、メインの目的については空振りに終わってしまった。
次は3日後の木曜日に予約を入れた。ちょうど手術から3週間後となるので、さすがに結果が出ているだろうという見込みだ。
カーラジオからNeil SedakaのLaughter In The Rainが流れてくる。私たちが生まれた1975年のヒット曲だ。